商品売買の仕訳と仕入戻しや売上戻りの処理方法

商品売買の仕訳と仕入戻しや売上戻りの処理方法 アイキャッチ

下のイラストのように商品を仕入れたり、販売したりすることを商品売買取引といいます

商品売買

商品を仕入れたら、仕入で仕訳します

仕入は、売上を獲得するための消費なので、
費用です

なずな
なずな

費用は増えたら、借方です

費用のホームポジション
借 方      P/L      貸 方
費 用収 益
利 益
増えたら借方減ったら貸方

復習しよう!
簿記とは何か?初めての勉強に必要な基礎知識

仕訳とは?初めての仕訳はホームポジションを理解しよう

次の例題を考えてみましょう

5/1
商品1,000円を仕入れ、代金は現金で支払った

商品を仕入れたので、
仕入費用)を増やします

仕入 up を見る
仕入費用
ホームポジション
借 方      P/L      貸 方
費 用 収 益
利 益
増えたら借方 減ったら貸方

仕訳と勘定への転記は次のようになります

日付借方科目金 額貸方科目金 額
5/1仕入
費用+
1,000現金
資産ー
1,000
5/1 現金 1,0005/1 仕入 1,000

貸方は現金(資産)を減らします

現金 down を見る
現金資産)の
ホームポジション
借 方      B/S      貸 方
資 産 負 債
資 本
増えたら借方 減ったら貸方

復習しよう!
転記とは?仕訳の後に必ず転記する理由と勘定への記入の仕方

商品を販売したら、売上で仕訳します

売上は、商品を販売して得た収入なので、
収益です

なずな
なずな

収益は増えたら、貸方です

収益のホームポジション
借 方      P/L      貸 方
費 用収 益
利 益
減ったら借方増えたら貸方

次の例題を考えてみましょう

6/1
商品5,000円を売り上げ、代金は現金で受け取った

商品を売り上げたので、
売上収益)を増やします

売上 up を見る
売上収益)の
ホームポジション
借 方      P/L      貸 方
費 用 収 益
利 益
減ったら借方 増えたら貸方

仕訳と勘定への転記は次のようになります

日付借方科目金 額貸方科目金 額
6/1現金
資産+
5,000売上
収益+
5,000
6/1 売上 5,0006/1 現金 5,000

借方は現金(資産)を増やします

現金 up を見る
現金資産)の
ホームポジション
借 方      B/S      貸 方
資 産 負 債
資 本
増えたら借方 減ったら貸方

仕入戻しや売上戻りとは、返品のことをいいます

返品とは、商品の品違い、傷、汚れなどの原因で、商品を返したり、返されたりすることをいいます

返品が行われた時は、仕入、または売上の取引を取り消す処理を行います

返品は、返す方と返される方で、区別して下のように呼びます

返 品仕入れた商品を送り返す仕入戻ししいれもどし
販売した商品が送り返される売上戻りうりあげもどり

返品(仕入戻し)した時の仕訳

次の例題をみてみましょう

7/1
かねてより、現金で仕入れた商品のうち、500円を品違いのため返品した

なずな
なずな

以前に現金で仕入れた時に、

下の仕訳がされていたはずです

借方科目金 額貸方科目金 額
仕入
費用+
× ×現金
資産ー
× ×

よって、返品(仕入戻し)した時は、借方と貸方を反対に仕訳して取り消します

仕訳と勘定への転記は次のようになります

日付借方科目金 額貸方科目金 額
7/1現金
資産+
500仕入
費用ー
500
7/1 仕入 5007/1 現金 500

このように、仕入戻し仕入れた時の逆仕訳を行います

返品(売上戻り)された時の仕訳

次の例題をみてみましょう

8/1
かねてより、現金で販売した商品のうち、1,000円が品違いのため返品された

なずな
なずな

以前に現金で仕入れた時に、

下の仕訳がされていたはずです

借方科目金 額貸方科目金 額
現金
資産+
× ×売上
収益+
× ×

よって、返品(売上戻り)された時は、借方と貸方を反対に仕訳して取り消します

仕訳と勘定への転記は次のようになります

日付借方科目金 額貸方科目金 額
8/1売上
収益ー
1,000現金
資産ー
1,000
8/1 現金 1,0008/1 売上 1,000

このように、売上戻り販売した時の逆仕訳を行います

純仕入高と純売上高

仕入戻しや売上戻しがあった場合、各勘定は下のようになります

仕 入
(増えたら借方
総仕入高仕入戻し高
純仕入高

借方の合計額総仕入高といい、総仕入高から仕入戻し高を差し引いた額純仕入高といいます

売 上
(増えたら貸方
売上戻り高総売上高
純売上高

貸方の合計額総売上高といい、総売上高から売上戻り高を差し引いた額純売上高といいます


確認問題

仕訳してみましょう

商品3,000円を仕入れ、代金は現金で支払った

解答を見る
借方科目 金 額 貸方科目 金 額
仕入 3,000 現金 3,000
仕入(費用)の増加を借方に
現金(資産)の減少を貸方に仕訳する
費用のホームポジション
借 方      P/L      貸 方
費 用 収 益
利 益
増えたら借方 減ったら貸方
資産のホームポジション
借 方      B/S      貸 方
資 産 負 債
資 本
増えたら借方 減ったら貸方

商品8,000円を売り上げ、代金は現金で受け取った

解答を見る
借方科目 金 額 貸方科目 金 額
現金 8,000 売上 8,000
現金(資産)の増加を借方に
売上(収益)の増加を貸方に仕訳する
資産のホームポジション
借 方      B/S      貸 方
資 産 負 債
資 本
増えたら借方 減ったら貸方
収益のホームポジション
借 方      P/L      貸 方
費 用 収 益
利 益
減ったら借方 増えたら貸方

現金で仕入れた商品のうち、300円を品違いのため返品した

解答を見る
借方科目 金 額 貸方科目 金 額
現金 300 仕入 300
仕入れた時の逆仕訳をする

現金で販売した商品のうち、500円が品違いのため返品された

解答を見る
借方科目 金 額 貸方科目 金 額
売上 500 現金 500
販売した時の逆仕訳をする
しっかりおさえよう!
  • 仕入は費用なので、増加したら借方に仕訳する
  • 売上は収益なので、増加したら貸方に仕訳する
  • 返品は、仕入れた時、販売した時の逆仕訳をする

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